国際的な詐欺の手口として有名となったナジジェリアン・スキャム('Nigerian 419' Scam)。手紙や電子メールを利用した詐欺の一種ですが、騙しのその手口はオレオレ詐欺や振り込め詐欺と類似しているところがあります。また、この騙しの被害に合った場合、国際的な送金の仕組みが巧みに利用され、その後の追跡が難しくなることがあります。
ナイジェリアンという名前は、その手口が最初にナイジェリアで発生したことから付けられました。しかし現在は、同様の手口による詐欺があらゆる国で発生しており世界に広がっています。なお、419とは当該行為を犯罪行為とするナイジェリアの刑法のセクション番号からきています。
典型的なものは、富豪や役人などを装い、戦争やクーデターの間に資金を隠したいと持ちかけ、大量の資金を国外に送金するのに手助けしてくれたら一部を供与したいと、実際にニュースで流れている戦争やクーデターのことを語ります。また、弁護士や裁判所などを装い、膨大な遺産の相続の権利を持ちかけ、裁判所や銀行の公文書や証明書を巧妙に偽装し、時に政府の規制や税金の問題について語ります。そのようにして犯人は被害者を巧妙に欺き信用をさせます。
そして少しのお金を払うことを求めてくるか、または銀行口座の詳細を教えてほしいと求めてくるでしょう。次に、銀行口座を利用するために必要な手数料や料金、あるいは税金を支払うお金を要求してくるでしょう。それは最初は小さな額ですが、一旦そのお金を支払ってしまったら、次には報償を払うまで要求する額をさらに上げお金を要求してくるでしょう。犯人は被害者がまだ払うことができると思える間、その額を上げてくるでしょう。そして、犯人から被害者に約束したお金は振り込まれることはありません。
旨すぎる話は、往々にして真実でない。
もし、他の国の見ず知らずの他人が貴方に対して、国外へのお金の持ち出しや送金について相談を持ちかけてきたら、そのメールは削除すること。または手紙であれば捨てること。あるいは電話であれば切ること。
また、なぜその人が自分を選び連絡してきているのか、自分自身に問いかけてみること。そして、マネーロンダリングは違法であり、それに係ったなら甚大な被害とトラブルに巻き込まれるということを思い出すこと。
旨い話が持ちかけられたら常に詐欺の可能性があると考えること。そして、個人の銀行口座番号などの詳細情報を見ず知らずの他人に決して伝えない(メールでの送信もしない)こと。
手紙やメールの内容が、誘惑に駆られるものであったり、誠実を臭わせるものであったとしても、それに惑わされないこと。そして、迷いを感じることがあったならば、行動する前に独立した専門家(下記の相談窓口、法律家、アカウント・プランナーやフィナンシャル・プランナーなど)に相談をしてみること。
詐欺の可能性のある手紙やメールを受取ったなら、下記の公認の機関へ報告をしてください。
詐欺の可能性のある手紙やメールを受取って、海外への送金などをしてしまったなら、または銀行口座番号などの詳細情報を教えてしまったら、下記の公認の機関に相談してください。
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